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米テキサス:コロナ禍で混乱と緊迫が続く 世界コロナ日誌

片瀬ケイ / KATASE, Kei by 片瀬ケイ / KATASE, Kei
3年 ago
in 世界コロナ日誌, 社会・文化
米テキサス:コロナ禍で混乱と緊迫が続く 世界コロナ日誌
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本当にアッという間に広がる感染

アッという間に新型コロナウイルスの感染者数が世界で一番多くなってしまった米国。感染者数は3月末ですでに165万人に達し、死亡も3000人を超えた。米国の公衆衛生当局は、対策をとっても死者数は10万人から20万人という予測をしている。

しかし米国は広い。感染が爆発的に増えつつあるニューヨークを中心とする東海岸や、西海岸のワシントン州、カリフォルニア州に比べれば、筆者の住むテキサス州はまだ感染者が少ない方だ。

テキサス州の軍事施設では、武漢やダイヤモンド・プリンセス(クルーズ船)からの退避者を隔離していたが、それ以外でテキサス州ではじめて新型コロナウイルスの感染が確認されたのは3月5日のこと。エジプト旅行から戻った人で、普通のテキサン(テキサスに暮らす人)にとって、新型コロナウイルスはまだ異国のウイルスというイメージだった。

それからの一カ月、テキサス州でも感染者は確認されただけで3,000人を超えた。筆者の住むダラス郡では、3月23日から最低限必要な活動をする人以外は、自宅勤務および外出禁止という行政命令が出ている状況だ。

市民の混乱を招く大統領

トランプ大統領をはじめ、様々なことに翻弄された筆者の一カ月を少し振り返ってみたい。

新型コロナウイルスについて、トランプ大統領は3月10日まで「悪質なメディアのつくり話」、「そのうち自然消滅する」と言っていたので、脅威を感じていなかった人も多かった。WHOがパンデミックであると発表した翌11日、ヨーロッパからの渡航停止や「社会的距離」をとるための行動制限を呼びかけた。

The Fake News Media and their partner, the Democrat Party, is doing everything within its semi-considerable power (it used to be greater!) to inflame the CoronaVirus situation, far beyond what the facts would warrant. Surgeon General, “The risk is low to the average American.”

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) March 9, 2020

「フェイクニュース機関とそのパートナーの民主党がコロナの恐怖をあおっている」と主張するトランプ大統領のツイート(3月9日)

 

公衆衛生の専門家を含めた新型コロナ対策チームを設置したものの、その後もトランプ大統領自身が記者会見で、「もうすぐ誰でもコロナ検査が受けられる」、「ワクチンももうすぐできる」、「すぐ使える有効な薬がある」と根拠のない発言を続けた。その一方で、各地の医療現場からは、「新型コロナの検査薬が手に入らない」、「マスクも人工呼吸器も何もかも足らない。医療崩壊だ」という悲鳴のようなニュースが伝えられ、何を信じてよいのか、市民の混乱は続いた。

 サウスカロライナでの政治集会で、「民主党がコロナウイルスを政治の道具にしている」と話すトランプ大統領(2月28日)

ある職場での風景

筆者の職場では、春休みに家族旅行で欧州に出かけた同僚が、帰国とともに突然の14日間の自主隔離。「14日で本当に感染の危険は消えるのか?」といぶかる社員や、「感染が怖いので出社したくない」と、出社拒否をする社員もでてきた。

その一方で、私の頭を悩ませていたのは、単身赴任できている高齢の日本人役員の存在だった。本社から海外出張禁止令が出ていたために、その役員は日本への帰国をためらっていたが、基礎疾患もあり、一人では英語でコミュニケーションが取れない。万が一症状がでても、自分ひとりで検査を受けに行くこともできない。

最悪、COVID-19の肺炎を起こしたら、誰も付き添えず、家族とも連絡が取れないままICUに運び込まれる可能性だってあることを説明し、最後は日本への帰国を説得することができた。それにしても日本企業の危機管理は一体どうなっているのかと、ため息がでた。

そしてテキサス州でも感染者はじわじわと増え、前述のとおりダラス地区では3月23日から、必要不可欠なビジネス以外は停止で、外出禁止令が出ている。ダラス市はレストランやナイトクラブが多いことでも知られるが、ほそぼそとテイクアウトの食事を提供する以外は、すべて閉鎖である。

新型コロナの感染拡大を鈍化させるには、できるだけ家から出ないことだが、自宅勤務が可能な人ばかりではない。すでに大量の失業者を生み出しており、最悪、失業率は20%から30%に達するという予測もある。

人影が消えたレストラン街

人影が消えたレストラン街 ©Kei Katase

米国市民の苦境

米国のセイフティネットはあまりにも薄い。米連邦政府は2兆ドル余りの新型コロナウイルス経済対策法を成立させ、個人に1200ドル(約13万円)の直接給付や、失業保険給付の付加給付および期間延長、企業支援策などを盛り込んだ。

しかし皮肉にも、失業によって大半の労働者は、雇用先を通して加入していた医療保険を失うことになる。新型コロナの検査費用は国の負担としたが、米国では救急車の使用から治療費はすべて自己責任である。

個人で医療保険に再加入しようにも、掛け金だけで月に10万円前後と、失業者がたやすく捻出できる金額ではない。民間の医療保険に入っていても免責額が高く設定されているので、入院などすれば軽く50万円以上はかかる。無保険だと1000万円くらいかかるのではないか。

社会のセイフティネットではなく、自己責任、個々人が反映する機会と権利を優先した米国で、新型コロナウイルスという脅威の前に、多くの市民が八方ふさがりに陥っている。

感染拡大のスローダウンがまだ見えてこない米国では、「社会的距離」をあける措置を4月末まで延長した。ニューヨークで起きている爆発的な感染者増が落ち着いても、時期をたがえて、シカゴ、デトロイト、ニューオリンズ、ロサンジェルス、そして筆者の住むダラスでも同じような爆発的感染増が発生すると予想されている。

感染症はこれからも起きる。社会のあり方を考え直さなければ、個人の繁栄どころか、生き延びることさえ危うい。でも今は、多くの米国市民が恐怖の前に立ちすくみ、明日の生活しか考えられない状況だ。

 

<トップ写真:教会も閉鎖。オンライン礼拝だけが行われている ©Kei Katase>
Tags: Covid-19FEATUREDアメリカアメリカ合衆国コロナ
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片瀬ケイ / KATASE, Kei

片瀬ケイ / KATASE, Kei

フリーランス・ライター、翻訳者。東京生まれ。神奈川大学スペイン語学科卒。東京都の行政専門紙の記者を8年勤めた後、1995年に渡米しカンザス大学でジャーナリズム修士号取得。カンザスシティ・パブリックTVを経て、在米の米系、日系企業に勤務。現在は米国人のミュージシャン兼業主夫とともに、テキサス州ダラス市に在住。米国の社会、経済事情等について様々なメディアに幅広く執筆。Yahoo!JAPANニュースのオーサーでもある。2021年1月に「コロナ対策 各国リーダーの通信簿」(共著・光文社新書)を出版。

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