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フランス:外出禁止令下、よそ者「パリジャン」差別? 世界コロナ日誌

プラド夏樹 / PRADO, Natsuki by プラド夏樹 / PRADO, Natsuki
5年 ago
in 世界コロナ日誌, 社会・文化
フランス:外出禁止令下、よそ者「パリジャン」差別? 世界コロナ日誌
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新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため、3月17日(火曜日)12時から外出禁止令が出されたフランス。24日で2週目に突入した。

13日(金曜日)に首相が学校は幼稚園から大学まで休校、100人以上の集会を禁止と発表した。

翌日、勤務先の上司から電話があり、「当分の間、出勤しないように」と言われた。イタリアのように全面的な外出禁止令が出るのでは?と胸騒ぎがし、私と夫はブルターニュ地方のI島にある親戚の家に避難する準備を始めた。

15日(日曜日)の夜、とうとうマクロン大統領は火曜日からの外出禁止令を発表した。息子に電話し、「パリでアパルトマンに閉じ込められるのはごめんだから、パパとI島に行ってくるよ」と予告。

ところが、20代前半の息子は猛反対。「こんな時に2時間半もTGV(フランスの高速列車)に新型コロナウィルスと一緒に閉じ込められたら絶対感染するよ!」と。特に夫は持病もあり老体。「パパにもしものことがあったら、田舎の病院では対応できっこない。死んじゃうじゃないか!死んじゃうー!」と、いかにもラテン系なドラマティックな怒りに発展。あまりのしつこさに辟易し、私たちは出発を諦めた。

パリのアパートに閉じ込められているのは確かに辛い。冬が終わり、ようやく陽の光が暖かくなってきているだけに…。人々とのつながりを感じるのは電話で友人たちの声を聞く時。そして毎晩8時に窓を開け放って、激務をこなしている医療従事者の人々に感謝の念を表現するためにみんなで拍手する時だけだ。

しかし、今になってみればこれで良かったのかなとも思う。

今度はよそ者差別

というのはブルターニュ地方には島が多く点在するのだが、それらの島々では感染者が多い首都から避難してきたパリジャンに対する風当たりが強いというのだ。

パリ脱出に成功し、無事、I島にたどり付いた友人Aからの話では、パリから避難してきた人々が子ども連れ、犬連れで大型スーツケースを持って、バカンス気取りで連絡船に乗り込み、島に常住している人々から大顰蹙をかっているというのだ。

おまけに、外出禁止令が出た日から船の発着場に警察官が立ち、入島する人々の身元チェックをしているという。入島できるのは持ち家を持つ人、つまり住民税を払っている人々とその家族のみ。ホテルやAir b&bに宿泊する予定で来た人々は追い返されたという。市長は言う。「突然、人口が増えても、医師は一人、看護師一人の小さな島で、もし集団感染者が出た場合、対応はできないではないか」と。政府は公式発表していないが、パリを含むイル・ド・フランス県だけで345人の医療従事者が感染している今、市長の決定は当然かもしれない。

友人Aも、隣人から「バカンスじゃないのになんで来たの?」と嫌味を言われたという。「身を隠すかのように、人と会わない時間に買い物に行くのよ、居心地悪いわ」と言っていた。

FB上では、もっとあからさまに「パリジャンたちが新型コロナウィルスを持ってきた」、「パリジャンのせいで島に一件しかないスーパーマーケットの商品棚が空っぽになった」、「あいつらバカンス気取りで船に鈴なりで、船が沈みそうだった」などなど。

本土の隣町では、2月初頭にベトナム系の女子高校生が、すれ違った男性に「中国人が新型コロナウィルスを持ってきやがって」と罵倒され平手打ちにされるという事件が起こったが、今度は感染者数が多い地方から来た人々に対するよそ者差別か?

しかし、これには別の背景もある。このI島は20世紀初頭からパリの富裕層がバカンスを過ごすための別荘を建て始めた場所だ。島の人々は、彼らの使用人として雇われてきたという歴史があり、今回のような時に、鬱屈していた不満や不平等感が爆発してしまうのかもしれない。

ビーチの立ち入り禁止

中には天気が良いのを幸いに、サーフィンをしようとかビーチで日焼けしようなどという人々もおり、海上警察はヘリコプターや船で見張っているという。

現在、すでにパリ、またニースやコルシカ島の近海ではドローンを使って外出禁止令に違反している人々を取り締まっている。「例外的外出届け」という書類をダウンロードして印刷し、外出目的、つまり買い物、病院診察、出勤(雇用者のサインが必要)、家族の援助のどれかを明記し、何時からということも書かなくてはならない。一人でという条件ならばジョギングも構わないが、一日1時間、自宅から1km以内でと決められている。違反の場合は、135ユーロの罰金を課される。2週間以内に再犯は1500ユーロ、4回違反すれば3750ユーロ、6ヶ月以内の禁固刑と厳しい。私の家の前では、昨日は一日中パトカーが4台止まってチェックしていた。(許可範囲や罰金は3月24日時点のもの)

 

「家に帰りなさい」と警告する仏警察のドローン

Il survole Marseille en diffusant un message appelant les habitants à rester chez eux. Ce drone aide les forces de l’ordre à faire respecter les mesures de confinement imposées pour lutter contre la pandémie de #Covid-19 #AFP pic.twitter.com/sV1BovT9JL

— Agence France-Presse (@afpfr) March 25, 2020


しかし、新型コロナウィルスはそこまで迫ってきている。筆者の周りでも、夫の同僚、息子の友人の父親が入院したと聞いた。一昨日はフランス東北部ヴォージュ県の老人ホームで20人、昨日は、パリのロチルド老人ホームで16人、オート・マルヌ県の老人ホームで16人亡くなった。今週はパリ市で感染がピークに到達すると予想されている。

トップ写真:ほどんど車も人もいないがらんとしたパリ・シャンゼリゼ通り Creative Commons Attribution-Share Alike 4.0 International by Olevy 

<Yahoo個人ブログより、著者の許可を得て転載>

Tags: Covid-19FEATUREDコロナフランス欧州
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慶応大学文学部哲学科美学美術史学科卒。1988年に渡仏。在仏日本人向けコミュニティー誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして活動。歴史・文化背景を正確にふまえたうえでの執筆をモットーにしている。WEBRONZA、ハフィントンポスト、連合などに寄稿。社会、環境、教育、文化、芸術、サブカルチャー、フランス女性事情に関する執筆多数。2018年8月に「フランス人の性~なぜ「#MeToo」への反対が起きたのか~」 (光文社新書)、2021年1月に「コロナ対策 各国リーダーの通信簿」(共著・光文社新書)を出版。

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