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デザインで行動を変える、社会を変えるソーシャルビジネス:Closca

冨久岡 ナヲ / FUKUOKA, Nao by 冨久岡 ナヲ / FUKUOKA, Nao
5年 ago
in 文化
デザインで行動を変える、社会を変えるソーシャルビジネス:Closca
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一見すると、三層に折りたたまれた美しいオブジェ。広げると国際安全規格をすべてクリアした自転車用ヘルメットになる。バッグにしまって持ち歩きでき、かぶるとかっこいい。都会的でおしゃれな自転車乗りに人気のクロスカ Closcaヘルメットは、デザインを通して社会の問題を改善したいというデザイナー、カルロス・フェランドさんの想いから生まれた。ヘルメットに加えて、画期的なウェアラブル・マイボトルもまもなく市場にお目見えする。

モノの絵ばかり描いていた子供

スペイン・バレンシア出身のカルロスさんは小さい頃、「こんなものがあったらいいな」という乗り物や道具などを思いつくままに紙に描いていた。 いつしか作り方まで考えるようになり、何冊ものノートブックに商品アイデアが貯まっていた。大学ではエンジニアリングを学んだが、そのノートが再び開かれたのは10年以上先だった。製造メーカーのマネージャーとなり普通のサラリーマン生活を送っていたカルロスさん。自分の人生には何かが足りないと感じていたときに出会ったライフコーチから「あなたは起業家になるべきだ」と断言され、会社を辞めて学校に戻り、35歳にして経営学の修士号を修得する。

ただ儲かりそうな事業を起こすことよりも、デザインを通して社会の問題に取り組むという「社会起業」にもともと関心の高かったカルロスさん。まず初めに注目したのは自転車ヘルメットだった。かっこ悪いし、持ち運びに不便なヘルメットをかぶるのがいやで自転車に乗らない、という人は周りに多い。世界推定2億人の自転車ユーザーのうち、街乗りをするときにヘルメットを装着する人はたった24%しかいない。(EU委員会による国際モビリティと交通手段調査)行政が「安全のためにヘルメットを」と呼びかけても効果は低い。装着を義務化すればかえって自転車離れに繋がってしまう。どうすればこの問題を改善できるのだろうか。

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ひらめいた逆転のアイデア

そこにカルロスさんのクリエィティブな「ひらめき」が走った。ヘルメット自体がずばぬけてファッション性の高いアイテムだったら、それをかぶりたいから自転車に乗ろうという人が増えるのでは? 自転車ユーザーが増えれば低炭素化にも貢献、ヘルメットを装着していれば事故でけがをする率も減る。

使わない時はカバンに入れて持ち運べる、帽子感覚のクロスカClosca Design S.L.
使わない時はカバンに入れて持ち運べる、帽子感覚のクロスカ (c)Closca Design S.L.

これだ!と2013年に、仲間と「Closca」を立ちあげ、まるで帽子のように見えるおしゃれなヘルメットを作った。かぶらない時は上部をつぶしてカバンにしまうことができる。開発資金集めにはクラウドファンディングを利用、瞬く間に434人から4万5000ドルの目標をはるかに上回る6万ドルを集めた。そして昨年は進化系である3層折りたたみタイプを発売。ソーシャルデザイン賞を含むたくさんの賞を獲得し、英デザインミュージアムやコンランショップなどの絶賛を得て現在52カ国で発売されている。

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ウェアラブルでファッショナブルなマイボトルも

カルロスさんが次に注目したのは海洋ゴミ問題だ。特にプラスチック。このままでは、2050年、海には魚よりもプラゴミのほうが多くなってしまうという2016年ダボス会議の発表を聞き、 カルロスさんは飲み捨てペットボトル問題に焦点を当てて、折りたたみヘルメットと同じアプローチを取ることにした。

どうしてマイボトルはもっと普及しない? 持ち歩きが面倒、洗いにくくて衛生面がイマイチ、水道水をリフィルできる所がない…。カルロスさんは一つ一つの理由を分析し、この10月にウェアラブルな特殊ガラス製ドリンクボトル「クロスカ•ボトル」を発表した。マグネット留め金のついたシリコンケースは自転車のボディ、ベビーバギー、ショルダーバッグのストラップ、人の腕にもくるっと巻きつけることができ、両手もバッグも解放する。ボトルの両端が開けられ、既成のボトルと違って隅々まで洗うことができる。ケースのまま食洗機に突っ込める。とにかく画期的なアイデアが満載だ。

しかも、日本のミニマリズムに影響を受けたというスタイリッシュなデザインは今回もファッション性が高い。マイボトルはもう、持ち歩くお荷物ではなく、着る=身につけるものというマインドチェンジを狙っている。

キャプション:シンプルでウェアラブルなマイボトル Closca Design S.L.
キャプション:シンプルでウェアラブルなマイボトル
(c)Closca Design S.L.

公共の水飲み場をはじめ、客でなくてもリフィルできるお店などの場所を探せるアプリも制作中だ。ゴールは世界中のリフィル・ポイント情報を網羅すること。アプリ開発の立ち上げには、今回もクラウドファンディングを利用し、2ヶ月で目標額の3.5倍、10万ドルに達してしまった。

規制で変革は起こらない

規制や強制では変革は起こらない。人々は、自分たちの快適なライフスタイルから何かをマイナスしていくことは苦手だ。それを逆手にとり、より快適になるためにプラスすることで、環境が、社会が、変わるしかけを考えることこそ、社会意識の高い起業家に求められることだと語るカルロスさん。そのインスピレーションのもとは、今も大事にキープしている「こんなものがあったらいいなノート」に詰まった子供の頃の夢だそうだ。

<オルタナ50号より許可を得て、加筆およびアップデート後転載>

トップ写真
キャプション:思わずかぶりたくなる自転車ヘルメットCloscaをデザインした社会起業家カルロス・フェランド氏
(c)FUKUOKA, Nao
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Tags: デザイン社会起業
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ロンドン在住。日経トレンディなどの一般誌記事執筆ほか、企業広報誌、英国政府諸庁の日本語広報媒体なども手がける。欧州企業、日本からの進出企業のエグゼクティブ、政治家、科学者などへの英語/日本語インタビューは300名を越えた。フードジャーナリストとしての顔も持ち、共著 "Japanese food and cooking"(英語)がグルマン賞アジア料理本大賞を受賞、「英国フードライターズ・ギルド」のメンバーに迎えられる。以来9冊の日本料理本を英語で上梓。日本企業などの市場視察コーディネートも手がける。日本が知らない英国、英国が知らない日本の姿を双方向に伝えたい。2021年1月に「コロナ対策 各国リーダーの通信簿」(共著・光文社新書)を出版。

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