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突然軍服に着替えたベトナム人女性とともに― ベトナムでみた南北戦争の足跡

田口理穂 / TAGUCHI, Riho by 田口理穂 / TAGUCHI, Riho
2か月 ago
in これ知ってる?
突然軍服に着替えたベトナム人女性とともに― ベトナムでみた南北戦争の足跡

突然軍服に着替えた女性ガイド

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2025年4月30日、ベトナム戦争終結50年を迎えた。昨年ベトナム南北戦争(1962—1975年)の跡を辿るツアーに参加した体験を紹介したい。ベトナム中部の都市フエから、外国人向けに英語のツアーが多数あり、マイクロバスで当時の国境周辺や、反米組織がつくったトンネル、当時の王宮などを見学した。

時の国境だった川にかかる橋 引率されて城砦見学にやってきた現地の生徒たち©Riho

このツアーはDMZツアーとして知られる。DMZ はDe-Military Zone(非武装地帯)という意味で、南北ベトナムに分かれていたころ非武装地帯だったところを中心に、ベトナム戦争の名残の場所を回る。ベトナム戦争ではアメリカが南ベトナムを支援して北ベトナムと戦ったが、最終的に北ベトナムが勝利した。

ツアーの参加者は10人ほどだった。外国人ばかりのバスになぜかベトナム人女性が混じっていた。本当はベトナム語のツアーに参加したかったのだが、時間が合わなかったため、英語が不得意だがこのツアーに参加したという。最初は普通の格好をしていたが、クアンチ城塞につくと着替えていた。南北戦争時にベトナム北軍に従軍していたときの軍服だという。当時を振り返るためにこのツアーに参加したのだった。

彼女は我々外国人参加者と写真を撮りたがった。戦時中は、今のように外国人が多くに訪れる場所になるとは思いもしなかっただろう。先の見えない苦しい時代だったはずだ。今では、庭園には花が咲き乱れ、売店ではアイスクリームが売られ、誰でも園内を見学できる。これを平和というのだ。 外国人と写真を撮ることが彼女にとっては平和であることの象徴なのかもしれない。

地域の住民が爆撃を避けるために作った巨大な地中都市ヴィンモクを見学した。細長い道が迷路のようにつながっている。少し広めの場所は会議をした場所で、人が生活していた場所もあった。もちろんトイレもあった。この場所に息をひそめて、暮らしていた人たちがいたのだ。

地下都市での生活の様子を再現 ©Riho

小柄な男性を見かけた。 ガイドによると、この地に生まれたが事故にあったのか生まれつきなのか話すことができない。ここに住むことを例外的に許されており、観光客からお金をもらって生活しているとのこと。私たちをみて、こっちにこいと手招きし、一緒に写真を撮った。この人の人生は南北戦争の影響を色濃く受けている。自分で自分の人生を選べなかった時代。それが戦争の理不尽さなのだ。

Riho地中都市ヴィンモクの敷地に住む男性 ©Riho

当時南北の国境だったベンハイ川にヒエンルオン橋がかかっている。この橋に、ベトナム人の小中学生たちがきていた。修学旅行のようなものだろうか。ここを歩いたとき、昔は南北に分かれていたのだと想像しようとしたがうまくできなかった。現地の人はどのような思いを抱いているのだろうかと考えた。

その後、ケサン基地跡を見学した。当時は飛行場で、戦闘機やヘリコプターがおいてあった。展示では戦争の様子や、武器、日常品が展示されていた。人と人が殺し合う様子が見て取れた。どの戦争も同じようなことをしている。戦争とは自分の正義を振りかざして 相手を殺そうとすることだと改めて思う。

ケサン基地跡は、博物館となっており、当時使われた米軍戦闘機が生々しい姿を残している©Riho

私が見た限り、枯葉剤についての展示はなく、ガイドからの説明もなかった。私の妹家族がハノイに住んでいるのだが、甥っ子の通う日本人学校にドクちゃんがきたという。下半身が繋がった双生児である「ベトちゃんドクちゃん」をかなり以前に繰り返しテレビで見てきた私には、2人が歩く姿、そして2人が切り離されてからベトちゃんが寝たきりになってしまった姿が頭に焼き付いている。

ベトナム戦争終結から50年経ったが、世界ではまだ戦争が起こっている。ロシアのウクライナ侵攻、そしてイスラエルのガザやイランの攻撃など、一方的に攻め込み、 想像に絶する悲惨なことが待っている。ツアーに参加して改めてその苦難に思いを馳せた。

Tags: ベトナム戦争負の遺産
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田口理穂 / TAGUCHI, Riho

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ジャーナリスト、裁判所認定ドイツ語通訳・翻訳士。日本で新聞記者を経て、1996年よりドイツ・ハノーファー在住。ライプニッツ・ハノーファー大学卒業、社会学修士。ドイツの環境政策や経済、社会情勢など幅広く執筆。視察やテレビ番組のコーディネートも。著書に「市民がつくった電力会社 ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命」(大月書店)「なぜドイツではエネルギーシフトが進むのか」(学芸出版社)、共著に「『お手本の国』のウソ」「ニッポンの評判」(ともに新潮新書)、「コロナ対策 各国リーダーの通信簿」(共著・2021年1月・光文社新書)がある。

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